2009年04月17日

私の文章が構想日本で紹介されました。

私の会員である構想日本のHPとメルマガに、私の
文章が掲載されております。ご紹介いたします。

http://www.kosonippon.org/mail/bk_2008/bk080808.php


【なぜ町屋の再生を通して、金物を顕揚するのか?】

                 兵庫県商工会議所青年部連合会会長
                                 長田 有弘

私の住んでいる兵庫県の三木というまちは、のこぎりなど金物の産地であ
り、現在でも生産量では日本一を誇る。一方まちには秀吉が三木占領時に
つくったといわれる湯の山街道などがあり、ここには現在でも町屋が残っ
ている。

ところがこの街道ではここ数年、町屋が取り壊されたり、コンクリートの
家が建ったりということが起こっている。そこで私はある異業種交流団体
を中心に町屋を再生する事業をはじめようとしている。これは賛同する市
民で集めたお金によって、売却される建物・土地を買収し、改装・店舗活
用しようと言うものである。
さらに高齢者が徒歩で買い物にいけるような中心市街地の再開発(コンパ
クトシティ化)や、ものづくりの楽しさを伝えるための木工職人などの招
聘、金物づくり体験ツアーなどの実施、教育特区適用による学生への技術
の継承などを計画に盛り込んでいる。現在、この街道沿いで、ものづくり
・道具の楽しさを伝える金物市の開催や市内でのものづくり教育の推進な
どが具体的な動きになりつつある。

これからのまちづくりは地域に「ないもの」をわざわざ作り出すのではな
く、「あるもの」さがしであり、住民の「こんなまちに行きたい、住みた
い」を実現するまちづくりが重要であるとよくいわれる。

「町屋を再生して、金物を顕揚する」、つまり、なぜ町屋の再生が、誇る
べき金物の生産日本一につながっているのか。和建築は植物資源の利活
用など「環のくらし」を具現化したもので、現在こそ見直されるに値する
優れた循環性を誇っている。そして手工具は自然と人の間にあって両者を
媒介し続けてきた素晴らしい知恵の固まりである。だから手工具には、現
在のキット化した住宅でなく、町屋や古民家こそ相応しいのである。金物
の産地である私たちは、先人の叡智に学びその楽しさ・良さを伝えていく
必要がある。それは地域が誇りを取り戻すことであり、住民の「こんなま
ちに行きたい、住みたい」まちづくりを実現することでもある。


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Posted by 兵庫県YEG at 09:30│Comments(0)長田県連会長
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